2025.11.30 「ゴールを意識しながら日々の選択や行動をしていく」
『7つの習慣』の第2の習慣は、「終わりを思い描くことから始める(Begin with the End in Mind)」です。この習慣は、自分の人生や仕事において本当に大切なことを明確にし、そのゴールを意識しながら日々の選択や行動をしていくことの重要性を説いています。つまり、目の前のタスクに追われるのではなく、自分が最終的にどのような人物でありたいのか、どのような価値を提供したいのかを見据えながら行動することが、本当の成果や満足感につながるという考え方です。

著者のスティーブン・R・コヴィーは、この習慣を説明する際に「人生の最期に、自分はどのような人間だったと言われたいか」という問いを投げかけます。この問いを通じて、自分自身の人生の軸や信念に気づき、それを基盤に日々の行動を選び取っていくことが求められます。例えば、家庭を大切にしたいという価値観を持つ人が、仕事ばかりを優先して家族との時間を犠牲にしていたとしたら、それは自分のゴールと行動が一致していないということになります。
この習慣では、自分自身の「個人のミッション・ステートメント(使命声明文)」を作ることが推奨されています。それは、自分の価値観・信念・目指す姿を言葉にして明文化したものです。このステートメントは、日常の小さな選択から人生の大きな決断に至るまで、自分の行動指針となります。自分の中で何が最も大切なのかを明確にし、それに基づいて選択し行動することで、ブレない人生を築くことができます。
「終わりを思い描くことから始める」ことは、単なる目標設定とは異なり、人生全体の目的意識を持つことです。忙しさの中で流されるのではなく、自分の本来の目的と照らし合わせながら日々を生きることが、豊かで充実した人生への第一歩になるのです。

