生まれつきの青あざ(異所性蒙古斑)について

異所性蒙古斑の具体的な原因は完全には解明されていませんが、遺伝的な要因が重要な役割を果たしていると考えられています。

特定の遺伝子の変異が影響を及ぼし、皮膚細胞のメラニン色素が異常に集まることで蒙古斑が形成されるとされています。
また、この状態は特定の人種や民族により多く見られる傾向があり、アジア系やアフリカ系の人々によくみられます。

異所性蒙古斑は通常、新生児期から幼児期にかけて出現し、背中や腰部、臀部などの広い範囲に青紫色から青灰色の斑点が現れます。
これらの斑点は一般的に平坦で、触れたり圧迫したりしても変化することはありません。
一般的な先天性の蒙古斑とは異なり、通常の部位とは異なる箇所に現れることが特徴です。

薄い異所性蒙古斑は一般的には治療を必要としません。
この状態は自然に解消されることが多く、多くの場合は2~5歳までに薄くなり、最終的には見えなくなることがあります。
この部分が先行してしまい、すべての異所性蒙古斑が治療不要という誤解が生じ、治療を必要とする方に適切な治療がなされていないことが散見されます。
子どもをよく診られる小児科医の先生にも知っていただきたい内容です。
異所性蒙古斑が非常に目立つ場所に存在したり、色味が濃い場合は、形成外科医や皮膚科医の医師の診察の上、治療を検討すべきです。

治療法はレーザー治療です。
レーザーを使用して蒙古斑の色素を薄くすることができます。
ただし、効果は個人差があり、専門医の判断が重要です。
主に、

  • Qスイッチ型ルビーレーザー
  • オジウムヤグレーザー
  • アレキサンドライトレーザー

が使用されます。

ただし、具体的な治療期間や回数は個人差があり、皮膚の状態や蒙古斑の大きさ、色素の濃さなどによって異なります。

以下に一般的なレーザー治療の進行を示しますが、専門医の指導に従うことが重要です。

カウンセリングと評価:
まず、医師とのカウンセリングを受け、異所性蒙古斑の状態や治療の適応を評価します。皮膚のタイプや状態によって最適な治療方法が決定されます。

治療プランの立案:
医師は皮膚の状態に基づいて適切なレーザー機器や治療パラメータを選択し、治療プランを立案します。色素を薄くするためには通常、複数回の照射が必要です。

治療

レーザー治療では、選択されたレーザー機器を使用して異所性蒙古斑に照射します。レーザー光は色素に吸収され、色素細胞を標的として破壊します。
一時的な刺痛や赤みを感じることがありますが、一般的には短時間で終了します。有明ひふかクリニックでは事前に麻酔テープを貼ることで痛みの緩和をおこなっています。

治療間隔と回数

レーザー治療の間隔は最低3ヶ月の期間をあけます。
場合により半年くらい様子を見てから、次の治療を検討します。
回数は蒙古斑の色素の濃さや皮膚の状態によって異なりますが、通常は5回前後が必要です。

結果の評価

治療が進むにつれて、蒙古斑の色素が薄くなっていくことが期待されます。
ただし、効果は個人差があり、完全に消失するわけではありません。
治療の効果を評価し、必要に応じて追加の治療を検討することがあります。

アフターケア

レーザー治療後は、皮膚を適切に保湿し、紫外線を避けるなどのアフターケアが重要です。
医師の指導に従ってケアを行い、治療効果を最大限に引き出すよう心がけましょう。

有明ひふかクリニックでは現在、火・木・金(不定期で土曜)に形成外科診療をおこなっております。あらゆるアザに対応可能なため、お困りの際はお気軽にご相談ください。
重症度に応じて、総合病院をご紹介することおございますが、その際はご容赦ください。

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