2025.09.25 「小さな工夫の積み重ねが大きなシナジーを生む」
本日は「7つの習慣」の第6の習慣である「シナジーを創り出す」について、美容事務の視点から考えてみたいと思います。シナジーとは、1人の力と1人の力がただ足されるのではなく、互いを高め合うことで2以上の成果を生み出す状態を指します。その鍵となるのが「PとPCのバランス」です。Pとは成果そのもの、たとえば患者様の満足や予約通りの診療、正確な会計処理といった目に見える結果を意味します。一方でPCとはその成果を生み出す力、つまりスタッフの健康状態、円滑な業務フロー、設備や機器の整備、そしてチームのコミュニケーションのような土台の部分です。

短期的にPばかりを追いかければ、一時的な成果は出せても記録ミスや連携不足、スタッフの疲弊につながり、やがて成果が落ちてしまいます。逆にPCばかりを優先すると、現場の対応が遅れて患者様を待たせてしまい、満足度が下がる恐れがあります。重要なのは、この二つを対立させず、どちらも高められる関係を築くことです。
具体的な実践として、当日の予約状況や機器の準備を事前に整え、診療の流れを守りながら小さなトラブルを未然に防ぐことが挙げられます。また、日々の業務で起きた課題を翌日に反映させ、個人で抱え込まずチーム全体で改善を図る仕組みを持つことも有効です。さらに、受付や会計、電話対応といった業務を月に一度程度体験し、急な欠勤にも対応できる体制を作ることもチーム力を高めます。スタッフが安心して働ける環境や休憩の徹底はPCを支える基盤となり、結果的に高品質な患者対応につながります。
最後に、毎朝わずか30秒でも本日のP(成果目標)と、それを支えるPC(準備や体制)を確認する習慣を取り入れると、チームの優先事項が整い、余計な混乱を減らすことができます。小さな工夫の積み重ねが大きなシナジーを生み、組織全体の力を引き出すのです。

